前田裕二さんの著書の中に、心に響いた言葉がある。
「ハンディキャップは、後天的な努力によって必ず乗り越えられる。世間との競争にとらわれずに、他でもない、自分の運命と真剣勝負で向き合ってほしい。人ではなく、運命に負けないでほしい」
学生時代に諦めた夢を叶えるには、前田さんの著書との出会いがとても大きかった。まさに自分の人生を変えた運命の2冊となった。
前田裕二さんにどうしても感謝を伝えたいという思いと、自分と同じように諦めずに夢を追い続ける人へのエールになればと思い、ブログを初めてみた。一人でも多くの人を奮い立たせるきっかけになれれば嬉しい。
中学校の頃から憧れのテレビ局を目指すも、2度挫折した過去
新卒から10年働いていた新聞社から製薬会社に転職して、半年ほど経過したときのことだった。登録していた転職サイトのビズリーチから、某テレビ局の転職面接の応募優待が届いたことをきっかけに、一度は諦めたテレビ局で働く夢が再燃した。
今の若い世代はあまりテレビを見ないかもしれないが、自分が小学校や中学校の頃は、宿題を終えてから毎日テレビにかじりついていた。楽しみな番組がある日は、興奮を抑えきれず、走って友達の家から帰った後、宿題を即行で終わらせて、テレビ前でスタンバイをしていたことをよく覚えている。ダウンタウンのごっつええ感じ、めちゃイケ、笑う犬の冒険、当時は翌日の友達との話題はバラエティ番組のことが大半を占めていたし、テレビを見ていないと話題についていけないくらい、テレビの影響力をが大きかった。
(このテレビというメディアを使って、一人でも多くの人を楽しませることが出来たら、どんなに楽しいのだろう。)と中学校の頃からテレビ局で働きたいと考えていた。テレビ局で働くにはどうしたらいいか。中学2年の頃、学習塾の後に本屋に立ち寄って、マスコミ就職読本を読み漁っていた。(そうか、テレビ局の人は早稲田大学出身の人が多いのか。)それを知って、実家から一番近い早稲田大学の付属高校を志望校に変え、何とか入学することができた。
高校は大学の付属だったこともあり、あまり勉強をせずに、テレビばっかり見ていた。マネーの虎、ガチンコファイトクラブ、あいのり、ワンナイトフジ。VHSのビデオテープに毎日何個もテレビを録画して、気に入ったシーンは何度も見返すというかなりオタクな生活だった。
そして、挑んだ大学4年の就職活動では、あえなく全局一次面接で落選。この悪い流れを引きずって、満足する企業から内定をもらえず、在籍していた大学の大学院に進学して「就職浪人」をすることを決意した。
大学院では、研究はそっちのけで、テレビ局に入るために必要なことを実行することに専念した。番組制作部門は難しいかもしれないから、カメラマンや技術採用なら可能性があるかもしれないと考え、食費を削って、一番安かった5万円のCANONのデジタル一眼レフを購入してカメラの勉強しながら、カメラマンのアルバイトの求人をひたすら探した。コンビニにあった無料のアルバイト求人雑誌に、小さな写真事務所の撮影スタッフの求人を見つけ、すぐに電話。電車代がもったいなかったので、当時、住んでいた高田馬場から事務所のある世田谷の代田橋まで45分ほどかけて自転車で行った時のことをよく覚えている。
写真事務所のスタッフは、みんなとてもいい方で、カメラの仕事が未経験の自分にも、とても親切にしてくれた。「バイト代を貯めて、もっといいカメラを買うこと」を条件にアルバイトの採用に合格。それからは土日は毎週撮影のアルバイトに熱中した。学生のスポーツ会場に行って、試合の様子を撮影し、父兄や学校にその写真を買ってもらう仕事で、関東に限らず、九州や東北の大会にも出張した。夏休みはほとんど家にいることもなく、毎日どこかの会場で撮影をしていた。自分の撮影した写真をお金を払って買ってくれる人がたくさんいて、写真が売れると、自分が社会から必要とされていると実感することができた。就活に失敗して、自分は世の中から必要とされていないと自暴自棄になった時期もあったのだが、人の役に立つ幸せを感じた時間だった。
そうこうして、大学院2年の春、2度目のテレビ局への挑戦。東京のテレビ局5社中、4社のエントリーシートが通過し(テレビ東京は落選)、4社とも3次面接まで通過。(今回はいけるかもしれない)と期待していたが、結果は全局落選。
最後に受けたフジテレビの面接の後、(あー、落ちたな)と落胆しながら、お台場から新橋に向かう電車の中から窓の外を眺めていると、某新聞社の本社が目に入った。(同じマスコミだから受験してみるか)と受験して、縁があって入社することになった。
新聞社から製薬会社に転職して後悔する
そして新聞社で10年働いた後、さらなるスキルアップを求めて、転職登録サイトのビズリーチを通じて採用担当者から直接オファーをいただいた製薬会社に転職。仕事も色々任せてもらえて楽しめていたのだが、心の底で転職したことを後悔していた。その理由は、マスコミに比べて、製薬会社は仕事の範囲が小さいということ。
インターネットを使って、自社の薬を医師に宣伝する仕事を担当していたのだが、本来、自分が一番仕事をするうえで求めている「世の中の多くの人に影響を与える仕事がしたい」といった目標から遠ざかる決断をしてしまったことに気づき、自分がテレビ局にこだわっていた学生時代の思いが蘇ってきた。
(努力しても叶わない夢がある)。今の現状を受け入れて、日々頑張るしかないと言い聞かせて半年したときのこと。某テレビ局からビズリーチを通じて応募優待の連絡が届いた。この応募優待というのは、採用担当者がビズリーチでヘッドハントをする登録者を探しているときの検索内容が、自分の履歴書やキャリアとマッチするため、受験してみたはどうか、といったおすすめのことらしい。
これも何かの縁だと思い、中途採用に申し込むと、順調に2回の面接を通過して、最終の社長面接までたどり着いた。最終面接の会場の近くのマクドナルドで、イヤホンをしながら2時間ほど面接のシミュレーションをし、会場まではドリカムの「何度でも」を流しながら自分を鼓舞した。そして最終面接で今出せる力を全て出し切った。
結果は落選。
正直、今回はテレビ局で働く夢を実現できた自信があった。金曜の19時に夕飯を食べているとき、落選のメールが届いた。「あ、来た。え、うわ、落ちたー」と大声で叫び、妻と子供の前で初めて泣いた。「なんでだよ」とつぶやきながら頭を掻きむしって、1時間ほど落胆した。次の土曜日は家族に「頼むから話しかけないでくれ」と告げて、何も食べずに、ずっと布団の中にくるまって絶望し、気がつくと夜になっていた。
(努力しても叶わない夢はある。)諦めることも大事だと自分に言い聞かせて、何度も忘れようとした。深夜2時、シャワーを浴びながら、諦めようとする自分の顔を鏡で見つめ、思い直した。どうしても諦めきれなくなった。(どうせだめなら、徹底的にやってやる。)急いで服を着て、パソコンを開き、ほかのテレビ局の中途採用情報を検索し、その場ですぐに2社応募した。Amazonのアプリを開いて、テレビ局、Netflixなどのキーワードで検索した本を5冊ほど一気に注文した。
次の日曜日には、家族に1日時間が欲しいとお願いして、近くのショッピングモールの本屋に一人で行った。Amazonから翌日と読本が待ちきれず、本屋で立ち読みしようと思った。そのとき、1冊の本が目に留まった。その本のタイトルは「人生の勝算」。SHOWROOM代表の前田裕二さんの著書だった。
自分の努力は、努力とは言えなかった
母子家庭で育った前田さんは小学校の2年生に母親を亡くしている。その後は親戚の家で10歳離れたお兄さんと暮らしていたとのこと。お金に苦労された前田さんは、小学校6年生のときからギター1本でストリートライブをし、それで生計を立てていたというから驚きだ。
「自分にとって最も誇れる、幸福度の高い稼ぎ方が、路上パフォーマンスを見てくださる観客の方からお金をいただくことでした。」
この言葉が、学生時代のカメラマンのアルバイトで、自分の写真をお金を出して買ってもらえたときの充実感と重なった。「人生の勝算」をレジで購入し、ショッピングモール内のカフェで一気に読んだ。学費を自分で払いながら大学を卒業したこと、大学卒業後は大手外資系金融企業のUBSに入社。毎日の睡眠時間を数時間まで削って仕事をしていたこと。本当にここまで努力している人がいるのかと信じられなかったが、それと同時に自分の努力は努力とは言えないことに気づかされた。
前田さんの著書の中に、心に響いた言葉がある。
「ハンディキャップは、後天的な努力によって必ず乗り越えられる。世間との競争にとらわれずに、他でもない、自分の運命と真剣勝負で向き合ってほしい。人ではなく、運命に負けないでほしい」
夕方19時頃に読み終わると、再び本屋に直行した。たしか、もう1冊、前田さんの本があったことを覚えていた。そのもう1冊の「メモの魔力」を手に取って、急いで自宅に帰ってすぐに読み始めた。
(もう少しで、今の自分の心の中の謎解きができそうだ。)
推理小説の結末を期待するかのように、読み進めた。
そして、「メモの魔力」を読み終えたのは深夜の4時頃だったと思う。今の自分に足りないもの、必要なものに気づいた。それは、
・夢への情熱を行動に変え、「共感」してもらえる人間になること。
・共感を得るには、まず自分が相手に共感する必要があること。
・「共感」を「協力」に変えられる人間になること。
前田さんの著書には「共感」という言葉がたくさん出てくる。この「共感」をする力、「共感」してもらう力が自分に足りないものだった。
社会人生活の10年で、自分の優位性を表に出さないと、世間に負けてしまうという思いが染みついてしまっていた。他人の意見を聞いていても、つまらない粗さがしをしたり、自分の方が優れていると心の中で思っていた。世間との競争を続けることで、プライドを持ってしまい、共感を得るといった発想は全くないことに気づかされた。
前田さんの「人生の勝算」、「メモの魔力」を読んでから、人の話を聞くときの姿勢が大きく変わった。まず、相手の考えに共感する、そして共感していることを相手に伝える。これをするだけで、自分の意見を聞いている相手の表情がガラッと変わる。自分が話しているときに、相手も共感できるところを必死に探そうしてくれるようになった。これは自分の人生において、非常に重要な経験となった。
35歳でようやく夢を叶えることに成功
そして、前田さんの著書との出会いから2カ月ほどしたときのこと。中途採用のエントリーシートを提出していたテレビ局から面接の連絡が来た。面接では、これまでは自分の能力をアピールすることが大半だったが、今度は、自分の夢、思いを伝えて共感してもらうことを意識するようにした。話しているときの相手の表情にも気を配り、自己中心的な考え方になっていないか、共感してもらえているか、相手の発言にもしっかり頷いて共感できているか、これらを意識するように心がけた。そうすることで、自分の弱みや失敗も素直に話せるようになっていた。さらに、今の自分を客観視できるようにもなり、冷静になることができた。
そして35歳になってようやくテレビ局に内定。2度諦めた夢を実現することが出来た。前田さんの本との出会いがなかったら、夢の実現は出来なかっただろう。
努力しても叶わない夢は確かにあると思う。でも、報われていないとしたら、本当に後悔しない限界まで努力をしていないのかもしれない。折れそうになった心を奮い立たせて、自分の運命と真剣勝負で向き合って、運命に負けないでほしい。
最後に~自分を奮い立たせる名言を紹介
最後に、折れそうになった心を奮い立たせてくれた名言を紹介したい。
・高橋歩さんの名言:夢は逃げない。逃げるのはいつも自分。
・王貞治さんの名言:努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない。
・羽生善治さんの名言:何かに挑戦したら確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって継続しているのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている
・野村克也さんの名言:努力に即効性はない。でも、努力は裏切らない。
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